自分に贈る、新しい定番。HARIO Lampwork Factoryのガラスが照らす、小さな光
就職や引越し、新たな門出や挑戦。誰にも話さず通り過ぎる、人生のささやかな区切り。そんなとき、自分にそっと贈りたくなるのが、HARIO Lampwork Factoryのガラスアクセサリー。
透明なガラスを通した光が心に静かに寄り添って、背中をやさしく押してくれる。
技術の継承から生まれた、新しい挑戦
2011年の東日本大震災が、大きな転機でした。親会社であるHARIOの工場は電力供給が止まり、稼働できなくなって。使えなくなった耐熱ガラスのかたまり、いわゆる「カレット」がたくさん発生したんです。それを「どうにか再生できないかな」と考えたのが、そもそもの始まりでした。
当時、HARIO全体で機械化が進み、職人が活躍できる場面がどんどん減ってきていて。そんな折、「バーナーワークによる手加工技術を未来に残そう」という会社の想いが動き出しました。震災と技術の継承。このふたつのキーワードが重なって、HARIO Lampwork Factoryが生まれました。
バーナーワークとは、ガラス棒をバーナーで熱し、回転させたり引っ張ったりして形をつくる技術のこと。「ランプワーク」とも呼ばれ、すべて手作業で進めていきます。機械では出せない、職人の手の温もりを感じられるのが特徴ですね。

HARIOは理化学器具や珈琲器具などの家庭用品をつくるメーカーで、アクセサリーはまったくの未経験。問屋経由が主流だったから、小売りのノウハウもまったくなくて。直営店の運営も手探りの状態でした。
当初、Lampwork Factory部門内でも「本当に売れるのか」という確信はありませんでした。ですが、HARIO社内の多くの女性社員がガラスアクセサリーを手に取ってくれたんです。「あ、これはいける!」と思えた、ひとつの転機でした。

困難から生まれた小さな光は、職人の手を通じてかたちとなり、震災という大きな出来事を経て、一人ひとりの小さな区切りを彩るブランドへ。その転換には、誰かのためではなく、自分のために選ぶ——そんな新しい価値観が、ここから始まっていた。
透明だから、どんな自分にも寄り添える
透明って、とても使いやすいんです。髪色を変えても、薄手のシャツでも暖かなニットでも、何にでも似合う。私たちはこの点をすごく推しています。プレゼントとしても人気ですが、自分用に選ぶ方も多くいらっしゃいます。透明なガラスのアクセサリーは、どんな自分にもそっと寄り添ってくれる、そんな頼もしい存在だと思います。

母体であるHARIOは、日本で唯一、耐熱ガラス量産工場をもつメーカーです。Lampwork Factoryが取り扱っているのも、基本的にはその工場で溶融されたガラス。自社で製造しているからこそ、品質に対する確かな信頼があり、安心・安全の素材だと自信をもって言えます。
透明という特性は、単なる素材の話ではない。変化の多い日々のなかで、人はさまざまな色をまとっていく。そんなときに、透明のガラスはやさしく寄り添う。自分らしさを探し続ける毎日のなかで、ガラスは心を映す静かな鏡になっていく。
ガラスに込めた、“永く使う”という約束
5〜6年前に買ったアクセサリーを修理に出してくれるお客さまもいて。ガラスだから落として割れることもあります。でも耐熱ガラスの特性を活かして、たとえ割れてもお直しできる体制を整えています。人生の特別なシーンにご自身で選ばれたものですから、長くそばに置いておきたいと思っていただけるはず。お直しは、そんな気持ちに応えるものです。

人生の節目に身につける、パールのようなスタンダードな存在になれたらうれしいですね。婚約するときの指輪や、赤ちゃんが生まれたときのベビーリングのような。
そして、そういった記念日だけじゃなくて、就職が決まったとき。昇進したとき。新しくチャレンジをするとき。自分で「がんばったね」「がんばろうね」と、自分に贈りたくなるようなブランドでありたいと思っています。そしてこれから10年、100年と愛されるブランドを目指したいですね。
修理して、ずっと使い続ける。壊れても直せるというその姿勢は、まるで人生そのもののよう。節目に選んだガラスとともに、これからも歩んでいく。それは、心にそっと寄り添う、やさしい励ましのような存在かもしれない。
誰かに贈る、贈られる記念日は、きっと素晴らしい記憶として残る。でも、自分にそっと手渡すプレゼントがあってもいい。
HARIO Lampwork Factoryのガラスは、人生という永い道のりのなかで、小さな光となって寄り添い続けてくれる存在。自分のために選んだ輝きは、今を生きる私たちにとって、自分を肯定する新しいスタイルだ。